オンキヨー世界点字作文コンクール ONKYO WORLD BRALLE ESSAY CONTEST

オンキヨー株式会社と毎日新聞社 点字毎日は、人と人を結ぶぬくもりをより身近に感じておられる視覚障害者の世界に、
点字と音声の懸け橋をしっかり築きたいという願いから、2003年に「点字作文コンクール」を創設しました。
2011年からは「オンキヨー世界点字作文コンクール」とその名を変更、2012年には公益財団法人「日本教育科学研究所」が主催に加わって、毎年開催しています。

2020年3月 2日 第18回オンキヨー世界点字作文コンクール開催のお知らせ(2020年5月14日改定)

主催 オンキヨー株式会社/公益財団法人 日本教育科学研究所
特別協力 社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター/社会福祉法人 国際視覚障害者援護協会
後援 厚生労働省/社会福祉法人 日本盲人福祉委員会/オーディーエス株式会社/株式会社ギザ
趣旨

オーディオビジュアル機器メーカー「オンキヨー株式会社」は、オーディオやビジュアルを通して、日本国内はもとより世界中の方々に驚きと感動を伝えています。すべての方に、美しい音と音楽を伝えたいという願いから、業界で初めて、点字や音声情報で目の不自由な方にもオーディオをご自身の手で楽しんでいただける「ラクラクキット」の提供を実施しています。
2003年にオンキヨー株式会社と毎日新聞社点字毎日は、人と人を結ぶぬくもりをより身近に感じておられる視覚障害者の世界に、点字と音声の懸け橋をしっかり築きたいという願いから、「点字作文コンクール」を創設しました。
2004年からは世界盲人連合アジア・太平洋地域協議会(WBU-AP)、2006年からは同じく世界盲人連合の加盟組織、アジア盲人連合(ABU、西アジア・中央アジア・中東地域)、2007年からはヨーロッパ盲人連合(EBU)、2009年から北米・カリブ地域協議会(WBU-NAC地域)が参加し、各国の協力を得て世界に広がる作文コンクールとして大きく成長してまいりました。この実態に則した形で、2011年からは名称を「オンキヨー世界点字作文コンクール」と改称しました。
また国内では、第12回からは視覚障害の方を周囲で支えている方を対象に「サポートの部」を設け、一般社会への理解の輪が広がることを目指しています。さらに第13回より、これまで音楽に関しての作文が多い事を考慮し、作文とは別に、「作詞賞」を新設。第14回では、「作詞賞」に選ばれた作品に曲をつけ、歌として親しんでもらう取り組みも始めました。
入賞作品は、オンキヨー株式会社のホームページ等各種メディアを通して国内外に発信しています。
さらに、入選作品を、点字と墨字(活字)での「入選作品集」をつくり、受賞者をはじめ関係者に寄贈しています。視覚障害者の思いを通して異文化コミュニケーションを積極的に進め、複雑化する国際社会をつなぐ懸け橋を目指しています。

国内の部
事業名

「第18回オンキヨー世界点字作文コンクール」

審査

▽作文は1次審査の後、作家の玉岡かおるさんらによる最終審査を行ないます。
▽作詞は、歌人の松村由利子さんらが審査します。

表彰
作文

最優秀オーツキ賞:1編 (「成人の部」「学生の部」の中から最も優れた作文)
賞金20万円/ 記念品(オンキヨー製品)

【成人の部】

優秀賞:1編
賞金7万円/ 記念品(オンキヨー製品)

佳作:1編
賞金3万円/ 記念品(オンキヨー製品)

【学生の部】
  • 高校生以下

優秀賞:1編
記念品 (オンキヨー製品)

佳作:1編(小・中学生対象)
記念品 (オンキヨー製品)

【サポートの部】
  • *視覚障害者や点字となんらかの形でかかわったことのある方やかかわっている方(家族、職場、学校、地域などで)。

優秀賞:1編
賞金 5万円/ 記念品(オンキヨー製品)

佳作:1編
記念品(オンキヨー製品)

作詞

作詞賞:1編 (年齢は問わない。)
賞金5万円/ 記念品(オンキヨー製品)

応募規定

テーマは自由。視覚障害や点字などを通じて体験に基づく作品を募集します。「サポートの部」では視覚障害のある人の家族、友人、同僚からの作文だけでなく、視覚障害者と駅で出会った体験、ボランティアをした経験、点字を学んだ経験など具体的な体験を通じて考えたことを広く募集します。

【応募資格】
視覚障害者。ただし「サポートの部」は、どなたでも応募できます。

【作品の分量】

  • 点字=32マス120行以内。
  • 墨字(活字)=2000字(400字詰め原稿用紙5枚)以内。
  • 作詞賞の分量は1曲の歌におさまる程度の分量。形式自由。
応募方法
  • 点字作品:
    データ化したものがある場合は、BES か BASE 形式のものを、応募メール(csr@jp.onkyo.com)に送信するか、USBなどに入れて郵送してください。

  • 墨字作品:
    データがあれば、テキストかワード形式のものを、応募メール(csr@jp.onkyo.com)に送信するか、USBなどに入れて、プリントした原稿とあわせて郵送してください。
    作品には最初に「題名」と「名前」を書いてから、本文を書いてください。
    さらに、別紙に、
    1. 題名(ふりがなをつけて)
    2. 氏名(ふりがなをつけて)
    3. 郵便番号、住所
    4. 電話
    5. 年齢
    6. 生年月日
    7. 職業または学校名、学部、学年
    8. 身体障害者手帳等級
    を書いて、作品とともに送ってください。
    メールでの応募のときも、1.~8.をメールに明記してください。

「募集要項」が必要な方は、オンキヨー株式会社 総務部「点字作文コンクール係」にメールや電話で、請求してください。
字数制限を超えた作品は審査の対象としません。

応募上の注意
  • 応募は未発表の作品で、1人1点とします。
  • 作品内容は自身の体験に基づくものに限ります。
  • 応募原稿は一切返却しません。
  • FAXでの応募は受け付けません。
  • 受賞作品の著作権は主催者に帰属します。
募集期間

2020年3月1日~5月31日 → 7月31日(当日消印有効)。
締め切り直前の応募の際は、点字 郵便は消印がないため普通郵便で応募して下さい。

入選発表

2020年10月下旬から11月上旬を予定 → 2020年12月から2021年1月を予定。

以下で結果を紹介します。

  • オンキヨー株式会社のホームページ上。
表彰式

11月 → 2021年1月予定に最優秀賞1人と作詞賞1人、それぞれの付き添いの方を招き表彰します。

作品発表

国内・海外の審査結果と最優秀作品の要旨は、オンキヨー株式会社ホームページ上に掲載。
入選作品は「オンキヨー世界点字作文コンクール入選作品集」として、点字と墨字の併記で刊行予定。

作品のお送り先・お問い合わせ先

〒577-0063 大阪府東大阪市川俣1丁目1-41 ルクスビル
オンキヨー株式会社 総務部「点字作文コンクール」係
電話(06)6747-9170  FAX(06)6747-9196
メール csr@jp.onkyo.com(応募メールと同じ)

海外の部
事業名

「2020 Onkyo World Braille Essay Contest」
アジア・太平洋地域
西アジア・中央アジア・中東地域
ヨーロッパ地域
以上3地域

主催

オンキヨー株式会社
日本教育科学研究所

特別協力

WBU-AP(世界盲人連合アジア・太平洋地域協議会=日本を除く)-事務局・マレーシア
ABU(アジア盲人連合)-事務局・レバノン
EBU(ヨーロッパ盲人連合)-事務局・フランス

  • いずれも、WBU(世界盲人連合)傘下地域協議会
募集内容

より心豊かな生活につながる夢のある内容の作文を募集する。
点字を通し て文字文化の広がりを図るとともに、点字や音楽によって生き方が変わった体験などを題材にした作文を求め、自立や社会参加を支援する。

テーマ:
「点字や音楽を通して、より心豊かな生活につながる夢のある作文」

  • 生き方が変わった
  • 生きがいにつながった
  • 日々の生活の中のエピソード
  • 平和への思い、教育への期待等を題材にした体験作文
  • その他、各地域で設定したテーマ
審査

各地域で複数の選考委員による選考委員会を構成
7月下旬から8月中旬を目途に選考会を開催
WBU-AP/ABU/EBU共通

  • 年齢層によってA(26歳以上)、B(25歳以下)の2部門で審査。
  • 両部門で1-4位までの順位を付ける
  • 各部門の1位を比較して、優位の作品を最優秀オーツキ賞とし、同賞を選出した部門は2位を優秀、3位、4位を佳作とする。
    もう一方の部門は1位を優秀、2位、3位を佳作とし、4位は入選としない。
    賞としては最優秀1編、両部門で優秀2編、佳作4編の7人を受賞対象とする。
表彰
海外最優秀オーツキ賞1編(A・Bグループ共通) 賞金/記念品
海外優秀賞2編(A・Bグループから各1編) 賞金/記念品
海外優秀賞2編(A・Bグループから各1編) 海外佳作4編(A・Bグループから各2編)
  • オンキヨー株式会社は、IAVIからの連絡に基づき記念品を直接、入賞者の所属国内団体に送り、各国の団体で個別に表彰する。賞金については各事務局に事務費とともに送り、事務局から各国に事務委託費とともに送金する。
応募規定
  • 使用言語は自由。
    ただし、各国の国際窓口団体経由での応募とし、窓口団体は国内で5編以内に絞り、英訳した作品を3地域の事務局にデータで送付する。
  • 応募は未発表作品で1人1点。
  • 年齢不問
  • 字数 800~1000ワード
  • ほかに題名、氏名、年齢、性別、国名、所属団体名(学校名)、住所、連絡先を別紙で添付すること。
募集方法

WBU-AP、ABU、EBUの事務局から、参加各国の事務局に募集要項を配布。
各国で国内の視覚障害者に周知。各国の事務局から一括しての応募の形でのみ受け付ける。
個人応募は受け付けない。

募集期間

各国募集期間 2020年 3月~5月 → 7月
各地域事務局への送付締め切り 2020年5月31日 → 2020年7月31日

選考結果

3地域の事務局は、選考結果と応募件数、選考委員名などコンテストの概要を作品の英文データとともに、9月 → 11月中旬までにIAVIに送付する。

結果発表

各地域事務局は、日本国内の発表に合わせ、選考結果を加盟国に発表。
国内では、オンキヨー株式会社ホームページで結果並びに最優秀の作品(抜粋を含む)を紹介する。

作品発表

オンキヨー株式会社は、同社海外ホームページで国内入賞作品と合わせ英文で公表する。

2019年11月 1日 第17回オンキヨー世界点字作文コンクール入選作品発表

本年も、世界中から多数の心に響く作品をお送りいただき、ありがとうございました。
最優秀オーツキ賞には、

  • 日本国内は、木川 友江さん(東京都 52歳・女性)
  • アジア・太平洋地域は、コン・ウェイツェンさん(マレーシア 25歳・女性)
  • 西アジア・中央アジア・中東地域は、ユリア・ヤンワチノワさん(キルギス 34歳・女性)
  • ヨーロッパ地域は、タマラ・アンドレーワさん(ロシア 88歳・女性)

が選ばれました。おめでとうございます。

人と人のつながりがもたらす豊かな人生

オンキヨー株式会社 名誉会長
大朏 直人(おおつき なおと)

回を重ねてもなお、皆さんから寄せられる作品を通して、視覚障害者をとりまく様々な環境に新たな驚きや発見があり、作者の皆さんの瑞々しい想いや洞察に深い感動を与えられ勇気づけられています。今回の国内部門では人と人との関わりが人生を豊かに彩る様に感動し、海外部門では受賞者を取り巻く環境について考えさせられました。
国内最優秀オーツキ賞を受賞された木川友江さんの作品には、30年以上も前の中学時代の友人が盲学校の先生になる夢を叶えたとの報せが届き、友人とのかけがえのないつながりが活き活きと描かれ、とても微笑ましい気持ちになる作品でした。
海外WBU-AP(世界盲人連合アジア・太平洋地域協議会)地域最優秀オーツキ賞のコン・ウェイツェン(マレーシア)さんの作品では、「障害は成功への妨げにはならない」という強固な信念の下、次々と高い目標を実現し、さらには障害者を取り巻く環境の改善やコミュニティーの成長のために尽力するコンさんの姿勢に頼もしい思いがいたしました。海外ABU(アジア盲人連合)最優秀オーツキ賞のユリア・ワンノチノワ(キルギス)さんの作品では、デジタル社会の変化がもたらす未来について考察されています。そしてそれはあらゆる人に起こり得る変化であり、それぞれの立場でどう捉えどう対応して行くのかとの問いかけに、私自身も考えさせられました。海外EBU(ヨーロッパ盲人連合)最優秀オーツキ賞のタマラ・アンドレーワ(ロシア)さんの作品は、点字盤が文字通りタマラさんの命を救ったお話しですが、1篇の映画を観終わったような壮大な物語であり、過酷な環境の中でも一時も手離すことのなかった点字盤と人生のつながりに圧倒される思いでした。
国内部門の「作詞賞」は、歌人の松村由利子さんに優秀作3点を選考いただき、作曲いただいた徳永さんにもご協力いただき選考いたしました。大切な人へ思いが届くようにと、一点一点慣れないながらも一生懸命文字を打っている情景が思い浮かびます。とかくメールで簡単に済ませてしまいがちな昨今、宇佐さんが心を込めて書いた手紙を受け取る人は誰だろう、受け取った人は格別に嬉しいだろう、そんな想像も楽しい作品でした。

最後になりましたが、本年も心に響く素晴らしい作品を届けて下さった皆様、心からお礼を申し上げます。そして長年多大なるご支援をいただいております、毎日新聞社様、点字毎日様、参加各国への作品募集や審査・表彰を執り行っていただいたWBU-AP、ABU、EBUの皆様、ならびに各国でご支援いただいた方々に心よりお礼申し上げます。
グローバル化が進む中、さまざまな立場の人々が理解し合って共存する世界を築くこと、平和で思いやりに満ちた日々を未来に向かって築いていくことは、ますます重要で尊いことと感じています。これからも本コンクールがその一助となり、さらに異文化コミュニケーションの交流が拡がることを心より願っています。

受賞作品 AWARDS WINNERS

国内部門

本年度は108編の応募があり、作家の玉岡かおるさんを審査委員長とする選考委員会で審査した結果、以下の応募者が入選されました。(敬称略)

作文  

最優秀オーツキ賞:
「かけがえのない出会いをありがとう」
東京都 木川 友江(52歳)

【成人の部】

優秀賞:
「さくら咲く」
鳥取県立鳥取盲学校 専攻科理療科2年 竹内 明美(54歳)

佳作:
「初めて一人で劇を見に行った日のこと」
東京都 関場 理生(23歳)

【学生の部】

優秀賞:
「はずれてきた鎧」
静岡県立浜松視覚特別支援学校高等部普通科3年 川嶋 健太(18歳)

特別賞:
「読書大好き!」
大阪府立大阪北視覚支援学校 小学部5年 大坂 ひなた(11歳)

【サポートの部】

優秀賞:
「もう一度、プロポーズ」
東京都 小松崎 潤(35歳)

佳作:
「チャレンジ」
愛知県 福田 万里子(63歳)

作詞

作詞賞:
「手紙」
愛媛県立松山盲学校高等部普通科2年 宇佐 亮(17歳)

総評

作家
玉岡 かおる(たまおか かおる)氏

今年もすばらしい作品が出そろった。どの作品も前向きで、現状を嘆くことに明け暮れる作品など一つもない。おかげで選考に苦しんだ。その結果オーツキ賞に輝いたのは木川友江さんの「かけがえのない出会いをありがとう」。視覚障害のある木川さんとの交流を通じ盲学校の先生になった健常者の友人を書いた。日本でもインクルーシブ教育が普及し始め、互いに影響し合う成果が見え始めたということか。友人の夢の成就を喜ぶ素直さに、こうした友情がもっと広がればいいと願わずにはいられない。
成人の部・最優秀作の竹内明美さんの「さくら咲く」は、単独歩行での通学の行き帰りが主題。一種、冒険のようにどきどきして読んだ。佳作の関場理生さんの「初めて劇場をみに行った日のこと」は、視覚障害者が観劇すれば、せりふのないシーンでは何が進行しているのかまったくわからない、という新しい発見をくれた。観劇後に語り合える人がみつかってよかったと胸なで下ろす。それぞれ、健常者にはわからなかった状況をうまく伝えてくれた。
学生の部では、川島健太さんの「はずれてきた鎧」。若者の気負いが伝わり、ご本人の成長が楽しみになる。佳作の大坂ひなたさんの「読書大好き!」はタイトルどおり、読書の楽しさが伝わってくる。どんどん読んで世界を広げてほしい。どちらも点字での応募。
サポートの部では、審査員の意見一致で「もう一度、プロポーズ」。視力を失った妻と二人で走ろうとする夫の姿が、文章のあちこちに浮かんでくる。がんばる妻にもう一度プロポーズ、という優しさが共感を呼んだ。佳作は福田万里子さんの「チャレンジ」。盲学校の教師として教え子に注ぐまなざしがよく伝わった。

多様性の時代と言われるが、自分とは異なる他者と出会い、影響し合い、そしてともに成長することこそが人間本来の姿であろう。この作文コンクールの主旨も、単に視覚障害者に書く楽しみの門戸を開くためだけでなく、入選作品を広く健常者に読んでもらう意味ももつ。幸い、すばらしい作品が選ばれた。ぜひ異なる感性を味わっていただきたい。

作詞賞選評

歌人
松村 由利子(まつむら ゆりこ)氏

今回の受賞作「手紙」は、大切な人へ点字で手紙を書く場面と心情が、さわやかに表現された作品です。パソコンやスマートフォンの普及によって、私たちは情報を短時間で得ることにすっかり慣れ、人との関わりもメールやメッセージで済ませるようになりました。「手紙」は、そんな現代でも人を思う心は変わらないことを伝えたところが魅力的です。

音声入力のアプリを使いこなし、メールを書いたり検索したりする視覚障害者も増えました。「普段点字を打たない僕」と書いているこの作者も、多分そんな若者の一人でしょう。しかし、いつも側にいる「あなた」に向け、メールやメッセージではなく、「一文字一文字間違えないように気持ちを込め」点字で書くところに胸を打たれます。どんな手紙だったのだろう、といろいろ想像させる楽しさもあります。

点字を打つという手作業のリアリティーが作品世界に奥行きと膨らみを与えており、点字を打つ「音」に聴き入る繊細な感覚も光ります。時間をかけて一文字ずつ「書く」のは、点字も手書きの文字も同じではないでしょうか。現代人の忘れがちな、確かな手ざわりと生きている実感が表現された詩を、たくさんの人たちと分かち合いたいと思います。

入賞おめでとうございます

オンキヨー株式会社 名誉会長
大朏 直人(おおつき なおと)

本年度も、心に響く素晴らしい作品が届けられました。
受賞された皆様に、心よりお祝い申し上げます。

最優秀オーツキ賞  木川友江さん 「かけがえのない出会いをありがとう」
生涯を通して大切に思えるご友人に出会うことができ、そして、その出会いと友情がもたらす夢の実現の物語に感動しました。お二人の会話から、仲のいい様子がはっきりと情景として浮かんできました。誰かとの出会いはその人の人生に影響を与え、そして与えるだけではなく、与えられることの大きさを認識され、これからの人生において大切な糧を得られたことは、素晴らしい経験をされたと思います。私自身も周りにいる友人の大切さを改めて認識させられました。これからも、東京と松本という距離を超え、素晴らしい友人関係を築かれることと思います。

成人の部

優秀賞  竹内明美さん 「さくら咲く」
新たな一歩を踏み出したときの孤独感―その一歩に大小の差はあるものの、それは誰もが経験するものと思います。孤独の中で出会った温かい励まし。それは大きな勇気や自信をもたらし、竹内さんの心に希望に満ちた春を呼び込みました。たった一言、ひとつの優しさが周囲の環境の感じ方まで色鮮やかなものに変えてくれたことが、「さくら」の表現の変化から伝わってきます。竹内さんの作品には、お母さまをはじめ、様々な方への感謝の気持ちがあふれており、情景を想像すると多くの笑顔が浮かびます。その気持ちが周りに温かな心の輪を広げ、竹内さん自身で環境を変化させてきたことが分かります。これからも竹内さんの心に咲いたさくらは、きっと満開が続くことでしょう。

佳作  関場理生さん 「初めて一人で劇をみに行った日のこと」
見える・見えないに関わらず、人間の生き方について考えさせられる作品でした。人は大なり小なり人と関わり、人を頼って生きており、お互い助け合うことで行動(もっと言えば人生)の幅が広がると思います。ただ、自分の性格やプライドが邪魔をしてうまく人を頼れない・・・というシーンは、誰もが体験したことがあるのではないでしょうか。そのことに気付き、ポジティブに「人は一人では生きていけない」と受け入れられる関場さんはとても強い方ですね。またこの作品を読んで改めて、人に頼られることは喜ばしいことだと思いました。そして、私もより周囲の人を頼りにしよう、と思える素敵な作品でした。

学生の部

優秀賞  川嶋健太さん 「はずれてきた鎧」
自分自身と向き合うことの大切さと、向き合ったうえで自身の世界を広げていく難しさを改めて気付かされる作品でした。作品を読み、川嶋さんに感心したのは担任の先生から言われた言葉に対して真正面から向き合い、どのようにすれば狭い世界から一歩踏み出せるのかを考え、それに対する自分なりの答えを導き出されたことです。ご自身が点字を使ってきた経験を活かし、通訳介助者の資格を取得され、将来の夢は視覚障害当事者として支援をしたいと考えておられ、ただ自分の世界を広げるだけではなく、それと同時に他者への支援をしたいという心が芽生えられたことに感心しました。これからもご自身と向き合い、さらに色々な活動に挑戦してください。その挑戦を心より応援しております。

特別賞  大坂ひなたさん 「読書大好き!」
大坂さんが、点字を使いながら1冊1冊、次のページへと新たな物語の1文1文を心躍らせながら大切に読み進める姿が容易に目に浮かびました。学年を経るごとに新しい本を読み重ねていき、自分の好みのシリーズに出会うことは、読書好きにとっては人生の幸せそのものだと思います。小学1年生から点字の勉強を始められて、今まで読み続けられたことからも大坂さんは非常に我慢強く努力を続けられる人だと思います。本に限らず、自分にとって「これが一番好きだ」と言えることは、非常に貴重なことです。これからも点字とともに様々なジャンルの本を読み続け、感受性を磨き、知識を得ることで、自信を持って「これが好きだ」と言える豊かな人生を歩まれることを願います。

サポートの部

優秀賞  小松崎潤さん 「もう一度、プロポーズ」
献身的にご主人様が奥様を支えられている様子が目前に浮かぶようなエピソードに感動しました。奥様の夢を叶えるために積極的に協力され、お二人で一生懸命に困難に立ち向かおうとする姿は、真の夫婦二人三脚であると思いました。マラソンでの「きずな」というロープを使ってのエスコートがどれだけ相手の感情に思いを馳せないとできない難しいことかということも伝わってきました。ただ、それによって奥様の隣にいつでもいられるから喜びも苦しみも分かち合えるとお考えになられていることに、奥様への純粋な愛情を感じ取ることができました。二度目のプロポーズで奥様が流された涙は、きっとご主人様の弛まぬ努力に導かれて奥様の心に見えてきた未来の光に対する喜びの涙であったのではないでしょうか。

佳作  福田万里子さん 「チャレンジ」
亡くなった同級生の分まで生きるというメッセージの通り、周囲に努力を誇示することなく多くの困難を乗り越え、さらに新しいことにチャレンジするK君の姿に勇気をもらいました。「私は彼をサポートしていると言うよりも彼からたくさんのことを学んでいる」と文中にありますが、きっとK君も同様に福田さんから多くのことを学んだと感じているのだろうと思いました。人間は支え、支えられ生きているということが感じられる作文だと思います。私もK君のように「チャレンジ精神」を忘れず、丁寧に人生を歩みたいと感じました。

作詞の部

作詞賞  宇佐亮さん 「手紙」
1文字1文字心を込めて丁寧に点字を打つ様子が思い浮かびました。感謝の気持ちを伝えたい!という強い想いがとても伝わってきます。日頃、私たちはメールなどで簡単に打ててしまう文字ですが、慣れないながらに一生懸命打った文字は気持ちの伝わり方も違うのではないかなと思います。この手紙を受け取った人はとても嬉しいだろうなと想像して温かい気持ちになりました。また、言葉にリズム感もあり、歌にするとどんな感じだろうと楽しくもなりました。きっと宇佐さんの想いは手紙の相手に伝わったと思います。これからもその何気ない笑顔が絶えないことを祈っております。

海外の部 アジア・太平洋地域

世界盲人連合アジア・太平洋地域協議会(WBU-AP)の協力を得て、21カ国によびかけ、8カ国 33編の作品が寄せられました。(敬称略)

 

最優秀オーツキ賞:
「いかにして私は視覚障害を乗り越え 社会に貢献できるようになったか」
マレーシア コン・ウェイツェン(25歳)

【シニア・グループ】

優秀賞:
「夢に翼を」
中国 マ・ガォリャン(55歳)

佳作:
「音楽は視覚障害者の社会における尊厳を高める」
ミャンマー マ・カウン・ブラム・ナン(50歳)

「井の中の蛙、世界に出ていく」
韓国 キム・ジョンシム(53歳)

【ジュニア・グループ】

優秀賞:
「音楽の世界に視覚障害は存在しない」
中国 ツァオ・ホウレン(15歳)

佳作:
「視覚障害者が描く絵画」
タイ ウェルート・バルボン(16歳)

「IT時代、そして私の日常生活における点字の意義」
ベトナム ルオン・ティ・トラ・マイ(17歳)

海外の部 西アジア・中央アジア・中東地域

ABU(アジア盲人連合)の協力を得て、22カ国によびかけ、11カ国 43編 の作品が寄せられました。(敬称略)

 

最優秀オーツキ賞:
「デジタルな未来‐すべてがデジタル化される世界を想像してみよう」
キルギス ユリア・インワンチノワ(34歳)

【シニア・グループ】

優秀賞:
「教育制度とカリキュラムが今日の市民を育て、明日の市民を育てる」
パキスタン エステル・ジェイン(36歳)

佳作:
「デジタル技術がつくる未来」
アラブ首長国連邦 アビール・アブドラ・エララ(45歳)

「イラク社会における視覚障害者の教育と自立」
イラク カリル・ムハンマド・イブラヒム(76歳)

【ジュニア・グループ】

優秀賞:
「視覚障害者の社会、教育、自立の現状」
インド スメラ・カーン(21歳)

佳作:
「社会、教育、自立から見たアフガニスタン社会の現状」
アフガニスタン エスマイル・ミールワイス(24歳)

「個人の自立、社会統合、教育から見たレバノン社会の視覚障害者」
レバノン ファテン・ジョウニ(24歳)

海外の部 ヨーロッパ地域

EBU(ヨーロッパ盲人連合)の協力を得て、42カ国によびかけ、11カ国 28編 の作品が寄せられました。(敬称略)

 

最優秀オーツキ賞:
「私の救い主」
ロシア タマラ・アンドレーヴァ(88歳)

【シニア・グループ】

優秀賞:
「点字は時代遅れという神話―技術の行き止まり」
ノルウェイ ナン・スナルハイム(41歳)

佳作:
「点字の将来」
スイス アラン・デコペット(66歳)

「点字学習1年目の授業」
スペイン アンヘレス・ラフエンテ・デ・フルトス(59歳)

【ジュニア・グループ】

佳作:
「音楽と芸術における点字」
ポーランド ボリス・コワルチク(8歳)

オンキヨーはラクラクキットを通じてバリアフリーを推進しています。
ラクラクキットは無料で提供しています。

オンキヨーディベロップメント&マニュファクチャリング株式会社は、
点字プリンターを通じてバリアフリーを推進しています。

本件に関するお問合せ先

オンキヨー株式会社 総務部 点字作文コンクール事務局
TEL:06-6226-7343