オンキヨー世界点字作文コンクール ONKYO WORLD BRALLE ESSAY CONTEST


ジュニア・グループ ヨーロッパ地域 佳作
「点字の歌」
オランダ セブ・スロート(14歳・男性)
「点字の歌。指で読むこと。」
点字はそれ自体がひとつの言語であるから、簡単ではない。しかし、それは役に立ち、素晴らしいものだ。
僕は7歳まで、黒い普通の文字で印刷された本を拡大鏡を使って読んでいた。
すんなり習得したとは言えないが、結局、点字は僕にとって偉大なものとなった。
点字を始めた当初は、ひどくむかついたが、その後ずっと、点字のおかげで多くを学ぶことができた。
がんばれ、がんばれ、細かいところまで気を抜くな、がんばれ、がんばれ、さほど難しいものじゃない。
始めはうまくいかなくても、大丈夫。がんばれ、がんばれ、やるしかないのだ。
7歳で、僕は点字を学び始めた。まずはしくみを理解し、自分の指で試した。
ABCから習い始めた。
そして短い言葉を理解していった。
僕は点を打ち続けた、そのうち少し難しくなると、うまくいかないこともあった。
すべての意味がわからなくても、指で感じることから始めなければならない。
紙のうえに、手をぺたっと、のせる。いやいや、そうではない。ここにのせるのだ。
どんなに疲れても休むひまはない。
がんばっても、さほど早く読めるわけではない。
9歳になった頃には、点字が少しはわかってきて、本を投げ捨てるようなことは、しなくなった。
易しそうな小さな本から読み始めた。「これは僕の顔なのだから、隅々までわかってやるぞ。」
10歳くらいの時に、点字の良さが「見える」ようになった。
11歳の時には、本格的に読書ができるようになり、もう本を投げつけたりして先生を困らせることはなくなった。
そのころ、教室に20冊のBroederbandのシリーズ本がやってきて、教室のあちこちに置かれていた。
僕の成績は、いまだにひどく悪いこともあるが、前よりは良くなった。Hal やPeterに関する本を次々に読んでいる。
僕がここまでなれたのは、点字のおかけだし、点字は僕に大きな力をくれた。
点字はいまや僕の生活の一部であり、点字をあきらめることは決してない。
がんばれ、がんばれ、細かいところまで気を抜くな、がんばれ、がんばれ、さほど難しいものじゃない。
始めはうまくいかなくても、大丈夫。がんばれ、がんばれ、やるしかないのだ。
これで僕の歌は終わりだ。点字は素晴らしいと僕は思っているし、皆さんも同じ思いであってほしい。
それでは、さようなら。点字は誰にとっても常に難しいものだから、どうか点字の読書を、がんばってほしい。