オンキヨー世界点字作文コンクール ONKYO WORLD BRALLE ESSAY CONTEST

国内部門 学生の部 特別賞 「読書大好き!」
大阪府立大阪北視覚支援学校 小学部5年  大坂 ひなた(11歳・女性)

 私は生まれつき全盲です。
 でも本を読むことは大好きです。
 その理由の一つに、目が見えなくても字が読めることの喜びがあります。

 私は1年生の時から点字を習い始めました。まだその頃は、ただの点点にしか見えませんでした。でも、私は小さい頃に読んでもらっていた絵本を思い出しながら、この文字ひとつひとつで本を読めるようになるだろうと信じて、習っていきました。

 するとそのうちに、点字は私たちのための大切な文字だということが分かりました。そして図書室で見つけた絵本を読んでみた瞬間、本当に本が読めるんだという喜びを感じました。そして私はさらに本を好きになりだしたのです。2年生になる頃には、図書室でいろいろな本を借りて読むようになっていました。その頃からか、私は本を読み出すと続きが気になってやめられないようになってきました。ところが3年生になると、家のきまりが厳しくなってきて、そうはいかなくなってきたのです。

本を読んでいいのは9時30分まで、それを過ぎるまでには本を片付けて、その後は寝る時間、というきまりができたのです。初めのうちは、それが嫌で、点字は暗くても読めるので、ふとんの中に本を隠してこっそり読んでいました。気付かれない時もあったけど、気付かれれば大変です。
「9時半までって言ったでしょ!!」と、いつも同じことで怒られていました。
でもだんだん我慢できるようになってきて、自分できりのいいところで終えられるようになりました。4年生の夏休み、お気に入りの本ができました。12歳シリーズという本です。仲良し3人組みのかおり、菜々、こずえがそれぞれ違うことで悩み、3人で、解決していく物語です。

 この本を読んだ時、私は、「やっと本当にお気に入りの本ができたな」と思いました。それまではあれこれをたくさん読んでいたので、「これがお気に入り」と言える本はなかなかなかったのです。私は今、たくさんのいろいろな本を借りたり読んだりするのが大好きです。時々音読をしたりすると、「読み聞かせみたいだね」と褒められます。それを聞いて私は、本が好きで本当によかったなと思います。

 点字があって本が読めること、そして、本が好きになれたことを心からうれしく思います。
 点字を使っている人にもぜひいろいろな本を読み、お気に入りの本に出会ってほしいです。