オンキヨー世界点字作文コンクール ONKYO WORLD BRALLE ESSAY CONTEST

アジア・太平洋地域 シニア・グループ 優秀賞 「夢に翼を」
中国  マ・ガォリャン(55歳・男性)

私は小さい時に、ツツジの毒素の影響で視力を失いました。それ以来、私は暗闇の世界に住んでいました。幸運なことに、最終的に私を知識の館に導いてくれたのは、点字でした。その一方、スクリーンリーダーとインターネットによって、私は銀河の世界に連れ出され、そこで人生の道筋を照らしてくれる、太陽の光に出会うことができたのです。

 1978年、私は勉学を続けるために、南昌盲学校に転校しました。悲しいことに、その学校には、私のような転校生のための予備の教科書がありませんでした。私が勉強熱心なのを知り、李 西溝という同級生が私のために、何日も徹夜して教科書を書き写してくれました。私は彼に感謝し、その時、点字を学ぶ決心をしました。

そこで、私は毎日、点字を読む指先の感覚がなくなり、指に点字のペンだこができるまで、一生懸命点字を練習しました。1か月ほど経つと、同級生に追いつくことができ、自分に自信が持てるようになりました。そして、2か月後には、学校主催の点字読み書きコンテストに参加し、読みと書き方の両方で1位をとることができました。それ以来、私には夢に向かう大きな勇気が湧いてきました。

必要な教科書が手に入らず、書き写してもらうしかないという経験から、私は本に執着するようになりました。当時の私は、北京点字出版所が出版している点字本を買ったり、盲人のための機関紙を購読したりするために、切り詰めた生活をしていました。

ある時、学校の食堂で中秋節の月餅が出たことがありました。私は月餅を味わいたいとも思っていたのですが、「西洋医学と伝統中国医学の統合による軟部組織損傷の治療」という本と月餅を交換することにしました。その結果、私は金に換えられない宝物を発見したのです。というのも、その本のおかげで、長年の間、整体マッサージと脊椎疾患の治療の道に献身することになったからです。1985年に、私は伝統中国医学病院に、整体師として迎えられました。後に自分の家を買ったときには、特注の本棚を取り付けて、当時持っていた何千冊もの点字本をやっと収めることができました。実は、これだけの蔵書を持っていることから、私は、徳興市を代表する愛書家として認められています。

私は標準化前の中国の点字を学んでいたので、標準中国語点字が導入されるとすぐにマスターすることができました。そして、即座に中国点字図書館に申し込んでメンバーになり、013という番号のついた読者カードをもらいました。突然、さまざまな種類の点字出版物が手に入るようになったので、もう分厚い点字本を収納するスペースに頭を悩ます必要はありません。

図書館から借りた本で、知識を広げて、対人スキルを改善し、難治性の疾病や稀少疾病の治療もできるようになりました。本で学んだことを実践し、実践からも多くを学びました。このようにして、私は急激に腕を上げました。

私はこれまでに、州レベル以上の医学雑誌に30以上の論文を発表し、また、研究を行い、科学技術賞を受賞したこともあります。「TCM多角マッサージによる変形性膝関節症の治療に関する臨床的考察」という論文は、2016年の中国伝統医学年鑑に収載され、その結果、主任医師に昇進することができました。

1996年からコンピュータを使ってはいますが、講演を行うときに、概略や草稿を作る際には今でも点字に頼っています。しかし、2003年に第一世代の「日光」というスクリーンリーダーソフトがインストールされた新しいコンピュータを手に入れたことから、「サイバースペースの住民」となり、インターネットを通じて、多くの友人ができました。

過去15年間、私は、視覚障害のある職業人のチャットルームとウィーチャット・クラスルームのモデレーターを務め、視覚障害者のために400回以上の公開講義を行い、自分が執筆した300以上の一般向け科学記事を投稿してきました。また、テンセントQQやウィーチャットなどのソーシャルメディア上で、約3万時間を費やして、中国全土の視覚障害者から寄せられる質問に回答してきました。それで、視覚障害者の友人たちから「ライトハウスの先生」という称号を与えられました。

今の地位を築けたのは、多くの人々、そして多くの発明のおかげです。本当に感謝しています。特に、力と自信を与え、自尊心を高めて、対等な構成員として社会に参加する勇気で私を満たしてくれた点字とスクリーンリーダーに、最も感謝しています。点字とスクリーンリーダーは、自立した生活を送れるようになった原動力であるだけでなく、社会に何らかの還元を行い、他の人を助けることができるようにしてくれました。まさに、私の夢を空高く運んでくれる翼です。